つんつん つくし
つくつく つくし
みんなでなかよく せいくらべ

ひょっこり つくし
にょきにょき つくし
どのこがさいしょに のびるかな

春らしい温かさを感じられる日が増えてきましたね。

土手沿いにはつくしが生えています。

子どもたちはつくし摘みの名人です。

小さなてのひらいっぱい握りしめ、満面の笑み。

あっという間につくしのブーケができました。

 

 

春先に見られるつくしですが、気づくとなくなっていませんか?
花がつくわけでもなく、太く大きくなるわけでもなく、いったいどこへ行ってしまうのでしょうか。

実はつくしはシダ植物。スギナの胞子茎の俗称です。他の草が伸びるより早く、土から姿を現す様子が印象的で「スギナ」より「つくし」の方が有名ですね。

シダ植物は種ではなく胞子で子孫を残します。つくしは頭の先から胞子をとばすと役割を終えて枯れてしまいます。そして今度は同じ根っこからスギナという細く連なった緑の茎が生えてきます。その形が杉の葉に似ているからスギナと呼ばれるのでしょうね。

 

 

 

つくしは食べることができます。天ぷら、おひたし、卵とじなど、節にあるはかまさえ取り除けば、くせがないので色々と応用できます。

一方、スギナはお茶として利用します。スギナには私たちの身体に必要な微量元素のケイ素が多く含まれています。漢方では利尿薬や腎臓病の薬とされます。

 

つくしの他にも春の草花が芽吹いています。鳥や虫も春の訪れを告げています。

私たちの身体も冬から春へと変化が始まっています。冬の間に閉じていた身体が開きたがっています。こういう時、頭だけで悶々としているのはもったいない。身体を動かすと心身のバランスがとれます。

春の陽気に誘われて、お散歩をしてみるのもいいですね。思いがけない発見があるかもしれませんよ。

 

参考文献
いますぐ使える山菜取りの教科書 大海淳 大泉書店 2018