東日本大震災追悼法要・3月の定例法話会が3月8日 午後2時から善了寺本堂で勤修されました。

東日本大震災から10年のご法要です。

緊急事態宣言の最中にあって、お参りくださった総代方はじめご門徒のみなさま本当にありがとうございました。

また、お参りしたくても、できなかったみなさまの想いもくみながらお勤めさせていただきました。

ご法要の時にお勤めする表白(住職が法要中に読み上げる言葉)があります。この表白は、浄土真宗本願寺派東京教区でお勤めされた追悼法要の

文章を一部アレンジさせていただき毎年、お勤めさせていただいております。10年前の言葉が、今も、胸に響きます・・・。

それぞれの想いを胸に、お読みいただき、東日本大震災から10年の3月11日を迎えさせていただきましょう。

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表 白 
敬って阿弥陀如来の御前に申しあげます。
本日 善了寺の本堂において
みほとけの御前を荘厳し、たくさんの縁ある方々とともに、

東日本大震災により亡くなった方々の追悼
及びただいま困難の最中にある方々に思いを寄せる法要を勤修いたします。
私たちの予想を超えた自然の猛威により、
多くのいのちと生活が失われ、
今も傷つけられつつあることを
深い痛みをもってここに胸に刻みます。
また、文明の粋を集めた発電施設の制御がかなわず、
更なる深刻な災害が生まれるおそれの最中にあることを
悲しみとともに受けとめます。

今、みほとけの前に灯された灯りは、
私の小ささとはかなさと愚かさを照らしだし、
同時に、
私たちにあらゆるいのちと共に生きる世界をひらき、
自己中心の生き方を超えていく道を照らし出しています。

私たちは一人一人が、あらゆるいのちの
歴史と現在に責任を負っています。
私たちがひとの苦悩と苦難と悲嘆に心を寄せ、
世の安穏を自らの願いとする時、
私たちをつなげる、いのちの絆に気づかされます。
このつながりの中で、私たちが、何を願い、
いかに日々を過ごすべきか。
この問いを真摯に受けとめ、本日、新たな一歩を踏みだします。

真実を照らし、すべてのいのちを慈しむ
願いを成就された阿弥陀如来の御前に、
浄土真宗本願寺派 善了寺 住職 法名 釈 智信
謹んで申し上げます。