先日、知り合いが「クリスマスプレゼント、サンタさんに何をお願いするの?」と聞いたら、子どもから「ぬり絵」と言う回答があったそうで、サンタとしてはもう少し高価なものを用意するつもりだったらしく、ぬり絵なら数百円ですから、逆に困ってしまい相談があったわけです。
そこで、たびたび聞かれるお寺のクリスマス事情について、まるっと公表しちゃいますと、住職は、クリスマスは単なる冬の恒例行事ではなくて、イエスキリストの誕生を祝う神聖な宗教行事なので、キリスト教の信者ではないお寺の子どもにはサンタさんは来ないんだよ、と言う考え。
「ホントにー?」って、色んな方に何度も聞かれたけど、うちには、3人の子どもがいたけど、ホントに1回も来たことがない。「クリスマスケーキも食べないの?」って、色んな方に何度も聞かれたけど、子どもが生まれて24年間、一度も食べたことはないのです。
12月24日であろうと、25日であろうと、プレゼントも、クリスマスケーキもツリーも何もない、フツーの1日を過ごします。
フツーの家でフツー(一般的な)のクリスマスを過ごして育った私(住職の妻)は、クリスマスが、宗教行事ということすら知らず、フツーにする12月の行事だとおもっていました。
クリスマスをすることがフツーではない、クリスマスをしないことがフツーである子どももいるということを、お寺に住むご縁をいただかなかったら知るよしもなかったと思います。
それを知ったからこそ、改めて、他の宗教でありながら、イエスキリストの誕生を祝う人々に向き合うことができる気がします。
ですから、プレゼントは値段の問題ではないと思うのです。 子どもが欲しいものがぬり絵なら、それで充分ではないでしょうか。サンタさんの都合で高価なものに変えて、クリスマスを単なる高価なプレゼントをもらえるイベントだと子どもに思わせる必要はないと思うのです。
戸塚・善了寺 坊守