英語に学ぶ。思いやりの心

先日、カナダからの高校生をお二人、ホームステイをお受けしました。同じく高校生の次男は、毎日ウキウキとして英語でなんとか関わろうと楽しそうでしたが、私(坊守)はとにかく言葉が通じないのでオロオロオロオロ……。

そんな中で、「おはよう。調子はどうですか」とか、「行ってらっしゃい」と日本語で話しかけていると、返答してくれた最後に「And you?」というような意味の一言が返ってくるのに、その都度、感動しました。

彼らからすれば、単なる英会話の定番のフレーズでしょうし、単なる文化の違い(ハグするとかしないとかと同じ)かもしれません。でも「私の事まで気にかけてくれるなんて、若いのになんて紳士なの!」と、勘違いかもしれませんが、感動していました。

そもそも「行ってらっしゃい」の代わりに「ハブ ア ナイス デイ(良い一日を)」って、見送るって素敵ではありませんか。そしたら「あなたも素敵な一日を」って言ってくれるんです。ただの留守番も、素敵な留守番になりそうな気がしました。

「英語のちょっとしたフレーズに込められた思いやりの心」は、ホームステイの若い紳士たちからの素敵なプレゼントでした。

そのあと、何日かして、次男が、出掛けるとき、「良い一日を」って言うのは照れ臭かったから「ハブ ア ナイス デイ」って言ってみたら、無言で手をあげて学校に行きました。うーん……間違いなくジャパニーズだ。

What is “Nani”?

ホームステイ中、彼らへプレゼントができたかな、ということもありました。

子ども達が英語で話した後、私が会話の内容を教えてもらおうと、何度も「なに?なに?」と、聞いていたので、彼らから「What is “Nani”?」と聞かれてしまいました。そこで「”Nani” is “What”!」と説明しました。

すると、その後、日本語で私たちが話していると、彼らが「Nani? Nani?」と聞いてきました。伝わっていることに、少しびっくり!

日本語の定番フレーズを、ひとつ教えてあげられたかな?

文:横浜戸塚・善了寺 坊守(※)
※「ぼうもり」と読みます。住職の連れあいです。
鎌倉時代から大切にされてきた言葉なんですよ。
時々つぶやきますので、優しくお付き合いください。