新春早々、なぜ、うしろめたさ?
この企画、住職がたっての願いから実現したものです。出遇いは、明治学院大学の猪瀬先生からご紹介いただいた『うしろめたさの人類学』ミシマ社刊という岡山大学の松村圭一郎先生の本からでした。ちょうど京都本願寺の出張がぶつかって、新幹線の中で一気に読んでしまいました。このお正月とにかく、読んでいただきたい一冊です。
「うしろめたさ」この言葉とちゃんと向き合ってくれている本です。自分のこととして考えると思うのですが、誰もが抱える小さくて、ちょっと後ろ向きな感情ではないでしょうか。僕自身感じます。「坊主丸儲けでいいな・・・」と言われるたびに、ちょっと感じるんですよね。でも、すぐに否定してしまいます。「こっちの苦労もしらないで・・・」
ですから、ちゃんと向き合ったことがないんです。みなさんはどうですか?ちょっとしたうしろめたさに向き合ったことがありますか?この本を読んで僕はとっても大切なことだったと思いました。そして、こんなふとした感情を大切にすることが、実は社会をつくることとつながっていると教えていただきました。
「家族葬でいいですよね・・。」という言葉にも最近よく出遇います。僕は、その思いにちゃんと向き合っていたのだろうかとあらためて振りかえっています。「うしろめたさ」みんなが抱える思いを丁寧に考えていくひと時にしたいと思います。
猪瀬先生は、2005年以来、善了寺で郡上おどりをご一緒に開催している仲間です。ボランティアについて考えておられるとにかく面白い先生なんです。今回、松村先生と対談していただきます。何が生まれてくるのか本当に楽しみです。ボランティアという言葉と出会う時にも、うしろめたさを感じませんか?ボランティア活動も多様ですから、自分がしていないこともたくさんあります。そんな時、自分のしていることと比較してうしろめたさを打ち消したりしていませんか?この思いを社会のあり方と繋げて考えていきます。
是非、ご参加ください。できれば、こちらのFacebookページにて参加表明をいただけると嬉しいです。
楽しく後ろ向きに考えてみたいと思います。ボランティアという言葉が町場にあふれ、ちょっと、うしろめたさを感じている方もいるのではないでしょうか。その気持ちに焦点をあてて、立ち止まって考えてみたいと思います。是非ご参加ください。
イベント詳細
■トークセッション
岡山大学 松村圭一郎 氏 × 明治学院大学 猪瀬浩平 氏
■日程
2018年1月19日(金)
18時 開場
18時30分 開始
平和法要 引き続き 第1部
19時 休憩
19時15分 第2部 質疑応答含め
20時30分 終了予定
■会場
善了寺 聞思堂(カフェ・ゆっくり堂)
■会費
恩送り(当日カンパ制)
■ゲストプロフィール
岡山大学文学部 松村圭一郎 氏(准教授)
専門は文化人類学 エチオピアの農村や中東の都市で、フィールドワークを続け、富の所有や分配、貧困と開発援助、海外出稼ぎなどについて研究。
近著に『うしろめたさの人類学』 ミシマ社
明治学院大学 教養教育センター 猪瀬浩平 氏(准教授)
浦和市(現さいたま市)出身。地元さいたまで、障害の有無を越えて農業を通じて見沼田んぼの保全と、コミュニティ創生を図る見沼田んぼ福祉農園の活動に学生時代から関わり、事務局長に就任。同農園を拠点に活動するNPO法人のらんどの代表理事。善了寺との付き合いは2008年からで、2009年から毎年5月に郡上おどり@戸塚を開催している。2017年は、郡上八幡のお囃子グループと、戸塚の商店街と明治学院大学有志で国道1号線上で郡上踊りを開催した
■主催
NPO法人 カフェ・デラ・テラ
■共催
善了寺(TEL : 080-5182-3479)