デイのおばあちゃんに、「あんたの手はごつごつした労働者の手だね~」と、しみじみ言われました。

去年まいた「わたの種」から、さらに大量の種ができて悩みました……。
さぁ、今年はどうするか?
なぜって?
それは、昨年、

1、種から芽がでた
2、花が咲いた
3、綿が出来た
4、綿繰り器を購入して綿と種に分離した
5、カーダー(綿をほぐす道具)を購入して綿をすいてほぐした
6、チャルカ(糸を紡ぎ車)を購入て糸ををを紡ぐ

と進んできました。
今、このチャルカをの使い方で行き詰まっています。
この先、どうする?綿だまは残ったまま。でも、道具に、お金もかけてしまったし……。

このあと行程は、

6、糸を紡ぐ
7、かせをつくる
8、糸を染める
9、布をおる

と続きます。果たして織り機も購入するのか?
糸を紡ぐ技術が習得できないまま、先々の行程への不安も膨れ上がります。
果たして、今年も種をまくべきか否か?
悩んだ結果、『ガンジーの遺言』片山加代子さん翻訳の本を読ませていただきました。その本の中でガンジーは言っていました。

糸を紡ぐ目的を見失ってただ紡ぐだけでは意味がない

やはりです。私は、単なる好奇心から始めた事だったのです。私は、ガンジーが訴える独立も自由も手にしているし衣食住にも困っていない。でも、何不自由のない私を見ても、ガンジーは

それでも、糸を紡ぎなさい。機械や既製品に頼らないで、自らの手で作りなさい。それがあなたの価値観や人生を変えるでしょう

と言われるだろうと、この本から学びました。
不安は募ります。不安の中で、ただ一つ、布を作るためだけに綿を育てるのではないらしい、もっと違う視野や価値観を持てる可能性があるかもしれない。

だから、今年も種をまこう。

そして、何時間もかけて土に鍬をいれました。すると、両手に豆が出来ました。デイのおばあちゃんはこの豆だらけの手を労働者の手だと言ってくれました。このナマケモノの私の手を……

坊守