3月9日に開催された『ローカリゼーション・カフェ vol.3~311から6年を前に』のレポートをカフェ・デラ・テラのスタッフの方が書いてくださいました。

この度は、その文章を転載させていただきます。

3.11から6年目の春。地震、津波、原発事故により奪われたすべてのいのちたちへの祈りをささげる夜。成田ご住職の平和法要がいつにもまして響いていました。

前半は、3.11以来脱原発運動の先頭にたってきた城南信用金庫の吉原毅さん、チェルノブイリ医療支援運動に長くかかわり、福島原発事故以降は子どもたちを放射能から守るために奔走している中村隆市さんと辻信一さんのトーク。

避難の基準となるシーベルトの基準値、チェルノブイリと比べると福島の値がおかしい。チェルノブイリでは5mmシーベルト以上で避難は義務、移住先の保障もあるのに対し、日本では20mmシーベルトがその基準値。そして唯一の保証の住宅の無償提供が、3月31日に打ち切られてしまう。

お金や利権のために基準が決められ、おかしなことがまかり通っている日本。

「企業は社会に貢献するためにある。利益をあげることが目的ではない。」という吉原さんの言葉と共に、気付かなければいけないことだなと思いました。

何が幸せか。
お金とは違うもの。
大切なのは、安心して空気を吸えて、安心して水を飲めて、安心して食べることができること。安心して子供が外で遊ぶことができること。

吉原さんの自然エネルギーを通じての活動も興味深い。
千葉件匝瑳市で進められているソーラーシェアリング。植物の育ちにちょうどよい光で農家の収入がアップ。若者が戻り過疎地が復活という流れへ。

デンマークやドイツなどでどんどん事例が増えているそうで、世界の砂漠の緑地化にも取り組めるとのこと。

原発は必要なくなる。

わたしたちができること。
電気をどこから買うか。現状5%の人が変えていて、一定の割合で上がっているそう。大事な権利を使って変えていこう。

この日のカフェごはんは、ゆっくり小学校3期生のあきさんによる素晴らしいお料理。お米もお野菜もスイーツもキラキラ光って美しかったです。そして、辻信一さんがタイから持ち帰ってくださって中村隆市さんが直々に淹れてくださるというスペシャルなコーヒーも大好評でした。

後半は、福島で被災し、娘さん二人と避難してきたシンガーの笹木ゆかりさん、彼女を支えながら音楽活動を共にするピアニスト遠藤律子さんのライブ。

「My Life」「むしとるの」「今でも」「両手広げて」
ゆかりさんの力強い歌声と思いが本堂に響き渡りました。

ちょうどお誕生日だったゆかりさんへサプライズでケーキが贈られた素敵な場面も。

聴いていて、ふと、「感じること」をもっともっと大切にしていきたいなと思いました。

吉原さんが「ローカリゼーションは、五感で世界とつながること」とおっしゃっていたのとも繋がって。

音楽を聴くことや食べることもそうだし、思いに触れること、響きを感じることも。

感じることは、言葉を、国境を越える。
頭で考えてしまう損得も取っ払って、本当に大切なことを感じる力。

11月には、「幸せの経済」国際会議が開催されます。
戸塚善了寺では、そこに向けてさまざまな活動がこれからも行われます。
ぜひご注目ください!
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