- 還る家「ともに」
- 2024年10月12日
花の街
[介護与太話]
お目汚しします。
こちらの記事はデイの日常や雑感を創作も交えて描いています。
特定の方を記したものではありませんので
作り話の一つとしてお気楽にご覧いただけると幸いです。
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デイサービス還る家ともに は、様々な方がご利用されています。
加齢に伴う体力低下の方もいれば、脳梗塞の後遺症で麻痺のある方、
認知症の方も多数いらっしゃいます。
ご利用の丸井さん(仮)は、
認知症対応型デイサービスに通われていますが
入浴介助の拒否や徘徊があり、
その対応に難儀するなど、認知症の深い方です。
他のデイの受け入れがなかなか見つからない中、
当デイを利用することになりました。
デイに来てみると、
傾眠がちにウトウトされていることもあれば、
「家に帰る」と玄関を出て外に向かうこともあります。
その際、一緒に歩きながらお話をしていると
帰る先の‘家’が戸塚ではなく、生まれ育った長野であることが
多いことに気が付きました。
さらに関わりを重ねていると
歌がとても上手いこと、名門合唱団に所属していたであろうこと、
が分かってきました。
しばらくして
丸井さんの所属していた合唱団の課題曲は‘花の街’ではないか、と
職員が調べてきてくれました。
試しに丸井さんの前で‘花の街’を歌ってみると
とてもなめらかに‘七色の谷を越えて~♪’と‘花の街’を歌われます。
その流れで、唱歌のうたの会を始めると
先ほどまで落ち着きのなかった丸井さんが
気持ちよさそうに歌うこと、なんのその。
その魅惑の低音ボイスにご婦人の皆さんもみんなうっとり。
もうそこからは丸井さんが主役・主人公です!
丸井さんの対応は大変な事もありますが、その中でも興味を持って
いろいろと調べてきてくれた職員の関心は、言い換えれば愛情だと感じています。
そして生き生きと歌われる丸井さんの表情は、こちらが嬉しくなるくらい有難いです。
僕はそんなみんなに支えられ、今日もご利用の皆様と和やかに過ごしています。
みなさんに感謝感謝です。
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還る家ともに ではボランティアさんを随時募集しています。
ご興味ある方は是非お声掛けください~
担当:三根
電話:045-410-7307
Eメール:mail@zenryouji.jp