先日、3月のお彼岸前に、善了寺の地元明治学院大学の学生さんと一緒に、能登半島地震支援ボランティア活動に参加してきました。
昨年1月に発災した令和6年能登半島地震。多くの方々が、今も尚悲しみの中にあるそんな現場に、「何か出来ませんか」と学生さんが声をかけてくれました。
本当にうれしかったです。昨年発災当初から、様々なご縁を頂き現地に入らせて頂きました。ボランティアに行きたいと思っても現場で受け入れ体制が出来ていなければ入る事はできません。
現場に入れることは本当に、多くの方の力、ご縁が整う中で恵まれることです。そんな中で、たくさんの方々と出会い厳しい現実を生きぬく姿にふれてきました。
出来ることは限られています。無力だなと感じる事も多々あります。そんな中で、「何か出来ませんか」と声をかけてもらえる事がどんなに嬉しいことか。

昨年10月から本願寺派(西本願寺)では、仮設住宅を中心にサロン活動を展開しています。私も何度か入らせて頂いているのですが、たくさんの言葉を聞かせていただきました。
「初めの頃は、生きるのに必死だったけど、時間がたってはじめて、多くの方に支えられていたと思えるようになりました。」一言ひとことにこの一年という時間の重み大切さを感じます。
直接、地震で亡くなられた方の数を震災関連死の方が超えてしまったと厳しい現実の中で、「孤独の中に置き去りにしないこと」がとても大切なことだと実感します。
少しでも、集える場を、ご縁をつくっていく大切さ、そして、日頃から集う力を育む大切さを思わずにはおれません。

学生さん達は、横浜から一緒に参加してくれました。遠方から、しかも、一年たった今だからこそ伝わる事がある。「決して忘れていませんよ。決して一人ではありませんよ」
仮設住宅の集会所が、明るい笑い声で一杯になる瞬間に立ち会えることは本当に嬉しいです。そして、今だからこそ、この活動が大切なのだと思います。

能登は、今、多くの方々の支援を必要としています。どうか、出来るところからお声がけしてしていただき、思い遣りのあふれる活動を応援していきましょう。
自分で行けなくても、現場に入られる方々を、あたたかく応援していきましょう。

住職 合掌