毎月8日に開催される常例法話会ですが、今月は白川師を御講師にお招きし開催されました。

4月8日はお釈迦様の誕生日にあたり、玄関入り口には花御堂が置かれお参り下さった皆さんが次々と甘茶をかけて下さりました。これはお釈迦様が誕生された時に空から甘露の雨が降ったとされることから、甘茶などをかけお釈迦様の誕生を祝う仏教行事です。現在では仏教と言っても多くの宗派が存在しますが、多くの仏教寺院において行われているのがこの行事で、浄土真宗では「花まつり」と言われることが多いです。

お釈迦様はインドでご誕生され、後に悟りを開かれた仏教の開祖でありますが、本日の御講師白川師は毎年インドを訪れお釈迦様の縁の地などを回られています。「お釈迦様のご生涯に学ぶ」と題し、インドでの写真を見せて頂きながらお話をきかせていただきました。

特に印象深かったのが、仏足跡のお話です。お釈迦様が御入滅後残された弟子たちは、仏像を作るのが恐れ多くお釈迦様の足跡を掘ることでそこにお釈迦様がいると同じように礼拝の対象としてきました。この仏足跡ですが指がまっすぐなのが特徴的です。実はこの仏足跡生まれたての赤ん坊の足とそっくりだったのです。赤ん坊の足とお釈迦様の足跡が似ているというのは非常に興味深く、本当にお釈迦様はこのような足だったのではないかとも白川師は話されていました。

お釈迦様が御入滅されてから2000年以上の年月が経った今、仏教は世界中にひろがり定着をしています。街を歩けば寺院があり、自宅にはお仏壇があることもあるでしょう。また私たちが普段話す会話の中にも、実は仏教の言葉が語源となっている言葉がたくさんあります。私たちはつい今あるものを当たり前のように捉えてしまいます。けれどもふと立ち止まり考えてみると、こうして寺院があってお参りができるのもお釈迦様がいて下さったからこそであり、それが長い年月を超えて今私たちのもとへと届けられているのです。そしてその長い年月をたくさんの先人の方々が伝えてきてくださいました。当たり前と思っていたことは実は当たり前ではなくて、今あるものだけでなく、過去からのたくさんのつながりの中で支えられているものでありました。「あたりまえのことができる 仕合わせ」今この瞬間を大事にして、また1日を歩ませていただこうとお話から頂戴をしました。

来月は永代経法要をご縁に、午後1時より光明寺前住職北條祐勝先生よりご法話を頂戴いたします。

岩﨑教大 合掌